平成28年12月定例会*久保ももえ一般質問

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自由民主・市民クラブ
久保百恵


【一括】

1 八戸いちごについて

(1) 情報発信に関する取り組みについて
(2)
生産振興のための支援について

2 史跡根城の広場について

(1) 魅力・情報発信に関する取り組みについて
(2)
今後の活用展開と課題について

3 八戸ワイン産業創出プロジェクトについて

(1) プロジェクトの実施状況と今後の展開について
(2)
ワイン用ぶどうの生産振興について

4 市制施行88周年記念事業について

(1) 88周年記念事業の意義付けについて
(2)
事業の取り組み内容と現在の進捗状況について

(3) 事業の狙いと八戸市にもたらす効果について

【壇上質問】

◆1番(久保百恵 君)平成2812月定例会に当たり、自由民主・市民クラブの一員として、市長並びに関係理事者の皆様に質問をさせていただきます。
 最初に、八戸いちごについてお伺いいたします。
 当市の農業は、水稲、野菜、果物、花卉、畑作物、畜産物等の多彩な生産が行われ、市民の皆様の食料供給を担いながら、首都圏等への広域流通により地域経済の一端を担っておりますが、その中でも八戸いちごは県内最大の生産量を有しており、野菜の中でも基幹となる農作物だと認識しております。
 八戸で本格的なイチゴの生産が定着したのは昭和30年ごろと言われておりますが、ビニールハウスの普及や生産技術の発達、そして品種の改良により、今では1年中イチゴを生産することができるようになったと伺っております。
 八戸市小学校社会科教育研究会がつくられた小学校社会科の副読本にも、私たちが住むまちの農家の仕事として、八戸いちごについて学習ができるよう、8ページにわたり取り上げられているのを拝見いたしました。
 また、八戸いちごの主産地である市川地区では、東日本大震災の際に津波による大きな被害を受けましたが、大部分の農家の方々が、被害にも負けず生産を再開し、日々愛情を込めながら立て直された結果、今、私たちのもとにおいしい八戸いちごが届けられていることを改めて実感しております。
 八戸いちごは県内最大の生産量を有しており、八戸で育ったイチゴは寒さの中でゆっくりと熟すため、とてもコクがあり、風味、酸味、甘味もよいと言われております。そんな八戸いちごの魅力を市民の皆様にもっと知ってもらうためには、より多くの情報発信をすることが重要なことだと思います。
 そこで、第1点目として、八戸いちごの情報発信に関する取り組みについてお伺いいたします。また、情報発信とともに、おいしい八戸いちごを安定的に生産することも同様に重要なことだと思います。そこで、第2点目として、生産振興のための支援についてお伺いいたします。
 次に、史跡根城の広場について質問いたします。
 昭和16年に国史跡に指定され、日本100名城にも選ばれた史跡根城は、全国のお城ファンの方々を初め、市外、県外からの来場者も多く訪れております。主殿は中世の御殿を復元したものとしては日本で唯一であり、NHK大河ドラマでもセットづくりの参考にされるなど、中世様式のお城としての見どころ、そして当時から既に日本に存在したと思われる草木や、四季折々に咲く花を鑑賞しながら、中世を満喫できる見どころがたくさんあるスポットです。八戸市としても誇り高い国史跡であり、日本100名城である史跡根城ですが、県外からの来場者に比べますと、市内の来場者、特に若い世代の来場者が少ないとのお話を伺っております。
 そこで質問いたします。史跡根城の魅力をより多くの方が知り、実際に訪れ、十分に楽しんでもらうためには、市内外に向けて史跡根城の見どころや魅力をたくさん発信していくことが大切だと思います。
 そこで、第1点目として、魅力・情報発信に関する取り組みについてお伺いいたします。
 また、市内外の皆様をより引きつけるさらなる仕掛けづくりも必要だと考えます。国史跡であり、日本100名城にも選ばれた史跡根城を今後どのように活用し、その魅力をどのように前面に押し出していくのかが重要だと思います。その点に関しまして、課題等含めどのようにお考えでしょうか。第2点目の質問として、今後の活用展開と課題についてお伺いいたします。
 続いて、八戸ワイン産業創出プロジェクトについてお伺いいたします。
 私ごとではございますが、ことし4月に行われました南郷の高長根ワイン用ぶどう園での苗木の植えつけ体験に引き続き、八戸ワインフェスティバル実行委員会の皆様方などとともに、ことし9月に同じくワイン用ぶどう園で行われました収穫祭に参加してまいりました。生産者の皆様を初め、市担当者の方々、そしてこのプロジェクトに携わっていらっしゃる方々の御尽力によって、日に日に八戸ワイン産業創出プロジェクトの胎動が力強くなっていることを実感いたしております。
 当市では9月に構造改革特別区域計画の認定申請を行い、1129日に認定を受けるとともに、ワイン生産を行う事業者の公募の結果、2社に対して認定を行っておりますが、そこで、質問に入らせていただきます。
 第1点目として、プロジェクトの実施状況と今後の展開についてお伺いいたします。
 また、近年では日本ワインの品質の高さに注目が集まり、飲み手がふえたことにより需要が高まり、生産側も生産数を上げることによって、日本ワイン産業の好循環が生まれ、さらに今後も成長が期待できると伺いました。そこで、第2点目として、ワイン用ブドウの生産振興についてお伺いいたします。
 最後に、市政施行88周年記念事業についてお伺いいたします。
 来年度、当市の市政施行88周年を迎えるに当たり、幾つかの記念事業が予定されていることを伺いました。これまで当市では、10周年ごとに記念事業が実施されてきておりますが、第1点目として、88周年記念事業の意義づけについてお伺いいたします。
 また、90周年事業は実施される予定なのか、実施するとすれば、今回の88周年事業との位置づけの違いについて、あわせてお聞かせください。
 続いて第2点目として、88周年記念事業の取り組み内容と現在の進捗状況についてお伺いいたします。
 最後に、88周年記念事業を実施することで期待ができる効果や、まちや市民にもたらす効果につきまして、第3点目として、事業の狙いと八戸市にもたらす効果についてお伺いいたします。
 なお、事業内容の取り組み等につきまして、本日の夏坂議員への御答弁内容と重複される場合には割愛いただいて構いませんので、よろしくお願いいたします。
 以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。
 〔1番久保百恵君降壇〕(拍手)

【答弁】 

◎市長(小林眞 君)久保議員にお答え申し上げます。私からは3、八戸ワイン産業創出プロジェクトについての(1)プロジェクトの実施状況と今後の展開についてからお答え申し上げます。
 平成26年度に農業経営者に生産調査を委託したワイン用ブドウが、今年度初めて収穫期を迎え、その品種ごとの糖度及び酸度に関する調査を実施するとともに、青森県産業技術センター弘前地域研究所に試験醸造を委託しており、今月下旬には八戸市南郷新規作物研究会議委員等とともに味や香り等を評価することにしております。
 また、内閣府に認定を申請しておりました八戸ワイン産業創出特区計画が1129日に認定され、ブドウを原料とするワインを製造する場合には、酒類製造免許に係る最低製造数量基準である6キロリットルが2キロリットルに引き下げられ、小規模なワイナリーも免許を受けることが可能になっております。
 加えて、特区の認定申請にあわせて公募しておりましたワイン生産者につきましては、先週、仮称・北東北ワイナリー株式会社とリストランテ澤内の2社を認定したところであります。さらに、今後は平成2710月に酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律に基づく果実酒等の製法品質表示基準に制定された、国内で収穫されたブドウのみを使用し、国内で生産されたワインを日本ワインと表示できるルールが平成3010月から適用されることから、このルールに基づくブランド化に向けた取り組みにつきましても進めてまいります。
 ワイン産業につきましては、ブドウの栽培、そして、ワインの製造、運搬及び販売、さらには八戸の食との組み合わせによる食産業の振興にもつながる等裾野が広く、地域経済の活性化や雇用の創出に資すると理解しており、引き続き当プロジェクトの推進に努めてまいります。
 次に、ワイン用ブドウの生産振興についてお答え申し上げます。
 ワイン用ブドウにつきましては、当市における生産実績がなかったことから、生産者の技術力の向上を図るため、昨年度から苗の植えつけ、栽培管理、病害虫防除及び収穫時期の判断等に関する講習会を開催しております。また、ワイン用ブドウの生産量の確保を目的に、南郷地区の農業経営者が苗木を購入するための経費の2分の1以内の額を補助する八戸市ワイン産業創出支援事業を今年度創設し、7月から公募を開始しております。
 さらに、当プロジェクトの推進及び南郷地区の地域おこし支援を目的に、平成27年度から国の制度を活用し委嘱しております八戸市地域おこし協力隊員を、ワイン用ブドウの剪定に関する支援のため、希望する生産者の圃場に先月から派遣しております。ワインづくりはよいブドウづくりから始まると言われ、品質の高いブドウの安定的な生産は当プロジェクトの推進のためには重要であると理解しており、引き続き生産振興を図ってまいります。
 次に、市制施行88周年記念事業の意義づけについてお答え申し上げます。
 来年の平成29年は、八戸市が中核市に移行する意義深い年であり、また、市制施行88周年という、数字の8にかかわりがある八戸市にとっては、この数字が並ぶ記念すべき年を迎えます。8という数字は末広がりで縁起がよい数字であり、この88周年をお祝いし、これを契機として、市のさらなる発展を目指し、まちづくりの気運を高めるため記念事業を実施するものであります。
 当市においては、平成21年の市制施行80周年まで、10周年の節目ごとに記念事業を開催してきております。10年ごとの周年事業は、市民の皆様とともに市が歩んできた歴史を振り返り、先人先達が積み重ねてきた労苦や足跡等に思いをはせ、感謝するとともに、決意を新たに、さらなる飛躍、発展の歩みを進めていく契機とすることを目的として、市制の歴史的な節目として、記念式典のほか、写真展や記念誌発行など、記憶をたどる、記録を残すといった事業を実施してきております。3年後の平成31年は市制施行90周年に当たる年でありますが、10年ごとの周年事業の趣旨に鑑み、これまでと同様に記念事業を実施すべきものと考えております。
 これに対し88周年は、八戸市の8という数字にこだわる意味合いが強いものや、現在進めているまちづくりの機運を高める事業などを中心に実施したいと考えております。具体的には、記念式典は実施せずに、八戸の8が並んだこの年、この時を記念し、市民の皆様の参加をいただきながら、まちの魅力を楽しんでいただくためのイベント等を中心に実施したいと考えております。
 次の(2)事業の取り組み内容と現在の進捗状況については、お許しをいただきましたので割愛させていただきます。
 次に、事業の狙いと八戸市にもたらす効果についてお答え申し上げます。
 先ほど御答弁申し上げたとおり、来年の平成29年は、八戸市が中核市に移行し、まちづくりの新たな段階に入ろうとする年であります。また、市制施行88周年という、八戸市とかかわりの深い数字であり、末広がりで縁起がよいとされる数字の8が並ぶ記念すべき年であります。この市制施行88周年をお祝いし、市主催の事業のほか、市民の皆様と市との協働による記念事業を実施するものであります。
 市民と行政がともにこの記念の年を祝い、市民の皆様に記念事業を楽しんでいただくことにより、八戸により一層の愛着を感じ、このまちをよくしていこうという一体感の醸成を図るとともに、市のさらなる飛躍、発展に向け、まちづくりの機運が高まることを期待しております。
 私からは以上でございます。
 〔市長小林眞君降壇〕

◎農林水産部長(出河守康 君)私からは1、八戸いちごについてお答え申し上げます。
 まず、八戸いちごの情報発信に関する取り組みについての御質問ですが、当市では昭和30年ごろから本格的なイチゴ生産が開始されており、昭和40年代後半からのビニールハウスの普及や品種改良等により、今では1年中生産され、市川地区を中心に県内最大の産地が形成されております。
 八戸いちごの生産のきっかけは、北海道へニシン漁に行っていた農家の男性たちが嵐により命を落としてしまい、その子どもたちの悲しむ姿を見た当時の多賀小学校長が、出稼ぎをしなくても済むようにイチゴ生産を呼びかけたことと言われており、以来、生産者の努力により高品質なイチゴの生産が継続されております。
 八戸いちごの特徴は、冷涼な気候の中で生産されるため、熟すまで時間がかかることから味が濃厚になり、生食だけではなく、スイーツの素材としても高い評価を得ていると伺っております。また、イチゴは収穫してから時間の経過とともに糖度が低下すると言われており、収穫から食するまでの時間が短い当市は、おいしいイチゴを食べることができる消費地でもあると理解しております。
 このようなことから、当市では、八戸いちごに関する魅力の発信により、さらなる消費及び販路拡大を図るため、平成25年度から八戸いちごの販売、歴史や生産等に関する情報発信及び八戸菓子商工業組合と連携した親子クリスマスケーキづくり体験等を実施する八戸いちごマルシェを毎年11月下旬に八戸ポータルミュージアムで開催しております。
 今年度のマルシェでは、これらの取り組みに加え、新たに新作八戸いちごスイーツ発表会を開催したところであり、組合に加盟する12店で新たに開発したスイーツ13品を紹介するとともに、来場者に対して試食も実施したところであります。新作スイーツにつきましては各店でも購入することが可能であり、八戸いちごの新たな需要の拡大に寄与するものと期待しております。
 情報発信に関する取り組みにつきましては、八戸いちごマルシェの開催のほかにも、平成25年度からは児童向けのパンフレットを作成し、八戸いちごの販売とともに配布する等、さまざまな方法により実施しており、八戸いちごのさらなる消費及び販路拡大を図るため、引き続き推進してまいります。
 次に、生産振興のための支援についてお答え申し上げます。
 イチゴは農作物の中でも温度管理等の高度な技術を要する品目の一つであり、生産に当たってはビニールハウス等の施設が必要となることからも、そのソフト及びハード両面から支援しております。
 栽培技術等の支援につきましては、県、農協及び生産者団体等と連携し、病害虫防除等に関する講習会を開催するとともに、栽培方法の検証や品種選定に資する調査を実施し、得られた結果を生産者へフィードバックすることで、高品質かつ収量の増加につながるよう取り組んでおります。
 また、ビニールハウスや生産機材等の導入につきましては、国や県の補助事業に市がかさ上げ補助することにより農業者の負担を軽減し、規模拡大や新規参入を支援しております。八戸いちごの生産振興につきましては、県内一の産地を維持できるよう引き続き支援してまいります。
 以上です。

◎教育部長(佐藤浩志 君)それでは、史跡根城の広場について、まず魅力・情報発信に関する取り組みについてお答え申し上げます。
 現在、史跡根城の広場の管理運営は、公益社団法人八戸観光コンベンション協会が指定管理者として行っており、広場の歴史的価値とその魅力をより多くの皆様に幅広く知っていただくため、情報発信に力を注いでおります。
 現在の取り組みとしては、広場のポスターやリーフレット、年間行事予定表等を作成し、市内外の公共施設等に配付しております。また、専用のホームページや広場スタッフブログ、ボランティアガイドのフェイスブックも開設し、情報発信を行っております。加えて各行事や講座等の周知につきましては市の広報や新聞各紙、地域情報誌等へ掲載しております。
 根城の広場は中世の城館をイメージしやすいという歴史的魅力のほかに、昨年度、市の景観賞を受賞したとおり、四季折々の美しい景観も楽しむことができます。今後ともこのような魅力を市内外の皆様に情報発信していくために、より一層広報活動の拡大と充実を進めてまいります。
 次に、史跡根城の広場の今後の活用展開と課題についてお答え申し上げます。
 議員御指摘のように、現在は市民に史跡根城の広場の魅力が十分に伝わっているとは言えない状況にあります。繰り返しになりますが、史跡根城の広場は、歴史的魅力と景観的魅力を兼ね備えております。歴史的魅力の発信には、市民に史跡根城や南部氏の歴史を知ってもらう機会の提供が重要であります。そのため、これまでも博物館の専門学芸員を学校や公民館に派遣して講演を行っております。
 また、景観的魅力の発信には、史跡根城の広場に実際に足を運んでもらうことが効果的と考えており、既存の春のさくらまつり、秋の根城まつり、小学生から一般までを対象とした体験型の根城おもしろ講座の内容の一層の充実を図り、魅力を高める努力をしてまいります。
 さらに、若年層を引きつける体験型のイベントや景観を楽しむイベントも検討し、来場者の増加に努めるとともに、若年層が広場発の情報や話題に気軽に触れられる手段として、各種ITやウエブなどのメディアを活用した情報発信の展開を検討してまいります。
 あわせて、最近は歴女や刀剣女子と呼ばれる歴史に興味がある女性がふえていると言われておりますことから、来年度は隣接する博物館で刀剣の歴史を紹介する特別展を開催し、新しい来客層を開拓してまいります。
 今後とも指定管理者や関係団体と連携し、イベントの充実や積極的な情報発信に努め、全世代が親しめる史跡公園となるよう取り組んでまいります。
 以上です。

【再質問・意見要望】

◆1番(久保百恵 君)市長並びに関係理事者の皆様、詳細にわたりましての御答弁ありがとうございました。各発言事項につきまして順に私からの意見要望を述べさせていただきます。
 再質問ですが、88周年記念事業に関しまして市長のお気持ちを最後にお伺いさせていただきたいと思っておりますので、後ほど御答弁よろしくお願いいたします。
 それでは、順に意見要望を述べさせていただきます。
 最初に、八戸いちごについてですが、先日、八戸市主催の八戸いちごマルシェというイベントに私もお邪魔してまいりました。その際の感想を交えながらお話しさせていただきます。
 八戸いちごマルシェでは、新作八戸いちごスイーツ発表会を初めとする八戸いちごを利用したスイーツづくり体験や八戸いちごスイーツの物販、八戸いちごに関するクイズラリー等が行われておりました。新作八戸いちごスイーツ発表会では、八戸菓子商工業組合の皆様による八戸いちごを使った新作スイーツのコンテストが初めて開催されており、八戸いちごと八戸産スイーツとのコラボレーションによる企画で、大変興味深く、どのスイーツもとてもおいしそうでした。
 会場内には小さなお子様から大人の方までたくさんいらしており、八戸いちごのクリスマスケーキづくり体験では市長も参加なさっておりましたが、皆さんが笑顔で楽しんでいる光景を見て、市民の方が改めて八戸いちごの魅力を再認識できる、とてもすばらしいイベントだと感じました。
 私もこのイベントなどを通して再認識したのですが、ちょうど今はイチゴの収穫シーズンで、ことしもおいしい八戸いちごを私たちが食べることができております。それも農家の皆様あってこそだと深く感じております。震災にも負けなかった、そんな八戸いちごの魅力を市民の皆様に再認識していただけるような機会をさらにふやし、そして生産者の皆様に寄り添った生産振興を今後も継続して行っていただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。八戸いちごがより市民の皆様に愛されますことを願い、意見とさせていただきます。
 次に、史跡根城の広場について意見要望を申し上げます。
 魅力・情報発信としてのさまざまな取り組みや、若い世代に向けた取り組みなども今後検討されていらっしゃるとのことで、そういった今後の展開が成功に結びつきますことを期待しております。
 現在、史跡根城の魅力について市民の方がどれくらい把握されているのかを自分なりに調査してみましたところ、まだ十分に魅力を把握できていないという方がやはり多いように感じました。
 そこで、どのようにすればさらに魅力が引き出せるのかというテーマで意見交換をしたところ、史跡根城をイルミネーションなどでライトアップすれば、より引きつけられるというアイデアが挙がり、みんなで話し合った結果、さらに魅力を引き出すためには、夜は真っ暗なイメージがある史跡根城を、お城や桜の木、イチョウの木などをライトアップし、夜も場内を楽しめるスポットにしてほしいとの意見でまとまりました。
 その後、ボランティアガイドの方にその意見についてお話をさせていただいたところ、ボランティアガイドの方から、歴史に興味がない人や若い人たちでも足を運ぶよいきっかけになる意見だと共感していただけました。
 私も市民の方やボランティアガイドの方とお話をさせていただき、こういった市民から出た意見を実現に向けて検討していくことが八戸を盛り上げていく上でとても大切なことだと考えております。ぜひ市が率先して史跡根城の広場の新たな魅力づくりとして、史跡根城の広場のライトアップを御検討いただきますよう私からお願い申し上げます。
 新しい取り組みではさまざまな課題があるかとは思いますが、八戸の未来を担っていく世代へ史跡の魅力を伝え、守り続けていくためにも、市民の意見を反映させることが大切なのではないかと思っております。
 今後の八戸の観光振興はまだまだ伸び代がございますが、そうは言いましても新しい観光スポットをゼロからつくり、それを周知し発信していくということは決して容易なことではございません。まずは既に八戸が持っている史跡根城のようなスポットなどにさらに魅力をプラスし、発信力を強め、新たな観光スポットに生まれ変わらせることも八戸市の課題なのではないでしょうか。
 史跡根城は中世のお城が復元された日本100名城にも選ばれている歴史ある建造物でございます。八戸市の代表的な歴史的観光スポットとして市民全体で親しみを持ち、守り続けていくことが大切だと思います。
 指定管理をされている観光コンベンション協会でも、広場のにぎわいづくりのために、独自の取り組みとしての自主事業をさまざま行っていらっしゃると伺いました。市の取り組みとあわせて今後もそういった取り組みの連携を図りながら、史跡根城の広場が若者を含め幅広い年代の皆様から親しまれ、愛される広場としてより御活用いただけますことを願い、意見とさせていただきます。
 続いて、八戸ワイン産業創出プロジェクトについて意見を述べさせていただきます。
 八戸ワインの誕生に期待を寄せ、プロジェクトを見守り、応援させていただきたい一人といたしまして、6月議会でも質問させていただきました。先ほどプロジェクトの実施状況と今後の展開等について御答弁いただきましたが、八戸ワイン産業創出プロジェクトは日に日に多くの方々が加わり、プロジェクトの輪が大きく広がってきていることを実感しております。
 南郷にある高長根ワイン用ぶどう園では、ことし4月に植えつけされた3種類のワイン用ブドウ品種が、早ければ再来年の秋には収穫ができる予定だと伺っております。
 私は特に専門知識があったわけではありませんが、縁あってワイン用ブドウの苗木の植えつけや収穫体験をさせていただき、ワイン用ブドウの生産へ関心を持ち、また八戸ワイン産業創出プロジェクトへの期待がさらに膨らみました。少しの時間ではありましたが、そういった体験活動を通じてブドウ農家の方々の大変さを改めて感じました。そういった農家の方々や、このプロジェクトに注力されていらっしゃる皆様の日々の活動が実を結びますことを願っております。
 農家を含め、プロジェクトに携わっている方々を応援するためには、市民全体で盛り上げていくことが大切なのではないでしょうか。八戸には魅力的な食産業がございます。八戸の食と八戸ワインとの組み合わせ、マリアージュにより地域経済の活性化や雇用の創出が期待できるプロジェクトのため、八戸の将来を担う若い世代を巻き込んでいくべきだと考えております。
 八戸ワイン産業創出プロジェクトに若い世代を巻き込んだ、市民全体での応援体制をつくっていただけるよう、期待も込め意見とさせていただきます。
 最後に、市制施行88周年記念事業についてですが、さまざまな準備を進められているということで、私もとても楽しみにしております。
 私からは1つ提案させていただきたいことがございます。それはハッシュタグというものを使った情報発信です。御存じの方もいらっしゃると思いますが、ハッシュタグというのはツイッターを中心としたSNS、ソーシャルネットワーキングサービスにおいて、キーワードの前にハッシュ記号と言われる半角のシャープをつけることで、投稿内のタグとして用いられるキーワードのことです。同じハッシュタグがつけられた投稿は、ハッシュタグ検索することでまとめて閲覧することができます。ハッシュタグを利用するメリットは、同じキーワードに興味がある人と情報の共有ができたり、旬の話題を共有できるという点です。
 現在、ハッシュタグはツイッター以外でも、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSでも活用されています。実際のハッシュタグの利用方法について市内に住む10代、20代の女性数名から聞いたところ、インスタグラムやツイッターでハッシュタグ検索をし、関連した投稿を見ることで、その場所や、お店に行ってみたいという興味を持ち、実際に足を運んでいるようです。
 また、お店などではハッシュタグつきのお店にかかわる投稿をすると、割引やプレゼントなどがもらえるなどの特典を行っているようで、多くの利用者が特典目当てに投稿していると聞きました。
 このようにハッシュタグを利用した情報発信は、若い世代へも情報を届けられるため、高い費用対効果が期待できるように思います。市民がハッシュタグを利用した情報発信をすることによって、88周年記念事業を知らなかった方や、自分たちが住むまちの取り組みに目を向けるきっかけがなかった方なども興味を抱くのではないかと考えております。
 そこで、88周年記念事業をきっかけに、キーワード、ハッシュタグ八戸、ハッシュタグ88などを使った、市民がハッシュタグを利用した情報発信をしたくなるような仕組みをつくってみてはいかがでしょうか。
 また、市民が情報発信をするきっかけづくりとして、今後、88周年記念事業の広告などをつくられるかとは思いますが、その広告などで市からの周知があれば、市民もこの取り組みへ参加しやすいのではないかと考えております。
 例えばポスターや八戸市のホームページなど、ハッシュタグを利用した情報発信の周知を載せるだけでも市民の認知度は変わってくると思います。市が率先して、市民が情報発信をする仕組みときっかけをつくっていただくことで、市民の皆様も八戸市の88周年を祝う記念事業へ参加でき、多くの市民が楽しめる、そんな事業になるのではないかと考えております。
 88周年記念事業を通じてSNSを使った新たな取り組みが始まり、この事業がさらに盛り上がることを強く願っております。
 市制施行88周年記念事業の実施については、市長からの御発案だと伺っておりますが、そこに至りました思いや88周年記念事業への意気込みなどを最後にお伺いさせていただき、質問を終わりにしたいと思います。御答弁よろしくお願いいたします。

【再質問答弁】

◎市長(小林眞 君)それでは、再質問にお答え申し上げます。
 どういうことで思い至ったかということでありますけれども、1つは、やはり中核市への移行のためのさまざまな事業、準備のための仕事をこれまで続けてきたわけですが、スピード感を持ってやるのだということでやってきた中で、大体いつごろ中核市移行ができるかということが明らかになった時点で、その年がちょうど八戸市の88周年に当たるということでございます。
 先ほど壇上でも88周年の意義について申し上げておりましたし、また10周年ごとに行う周年行事は、まさに先人先達が積み重ねてきた足跡等に思いをはせて感謝する、そしてまた決意を新たにするという、非常に周年行事としては重要な行事であります。一方で中核市も八戸市の歴史にとっては一つの大きな節目であろうということで、何かできないかということで、ちょうど88周年ということで、偶然と言いますか、思い当たったという、最初の思い当たった経緯はそんなところであります。
 ですから、10年ごとの周年行事とは趣を変えて、記念式典とかそういう厳かなものではない形での事業を、市民を巻き込んでたくさんできないか、あるいは市民が主体となっていろいろなことができないか、市民の笑顔があふれるような、そしてまた多くの市民が参加して八戸というまちに愛着が持てるような、そういう事業をたくさんできないかと今の段階では思っております。



◆1番(久保百恵 君)御答弁ありがとうございます。10周年ごとの事業と違うということで、厳かなそういったいろいろな式典を行うというわけではないということなので、本当にそういった88周年、もうみんなでとにかく楽しく、笑顔いっぱいでお祝いしようという機会に、私も楽しみにしております。
 この市制施行88周年記念となる喜ばしい事業を通じて、市民の皆様の笑顔があふれますように御期待申し上げ、以上で質問を終わらせていただきます。



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