平成27年12月定例会*久保ももえ一般質問             

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自由民主・市民クラブ
久保百恵


【一括】

1 若者と中心市街地活性化について

(1) 若い力を生かしたまちづくりの推進について
(2)
はっちの事業における若者の参画状況と今後の展開について

2 アートのまちづくりについて

(1) アートプロジェクトの実施状況と今後について
(2)
市民活動の支援について

3 市民を巻き込んだ観光振興について

(1) インターネットを活用した誘客施策について
(2)
中心街等での観光客の受け入れ体制について

4 林業行政について

(1) 森林整備の助成について
(2)
森林の持つ多面的機能の啓蒙・啓発活動について

(3) 市民の森不習岳の整備状況について


【壇上質問】

◆1番(久保百恵 君)平成2712月の定例議会に当たり、自由民主・市民クラブの一員として、市長並びに関係理事者の皆様に御質問をさせていただきます。ふなれなゆえ、至らぬ点もあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 ことし4月に行われました八戸市議会議員選挙では、政治経験も何もなく、全くの素人の私でしたが、たくさんの方々から温かい御支援をいただくことができました。期待を込めて議会の場へと押し上げてくださいました皆様、そして一緒に立ち上がり、そばで支えてくださいました関係者の皆様方に、この場をおかりいたしまして心からのお礼を申し上げます。また、先輩議員や同期の議員の皆様にも日ごろより御指導をいただき、とても感謝しております。皆様のおかげで本日ここに一般質問の機会を与えていただき、壇上に立たせていただくことができました。
 私は、これまでに青森県内でのイベントや地域の催し物などでリポーターや司会などの活動を含むいわゆるモデル、タレント業をさせていただいておりました。その活動の中で、ふるさとを思う地元愛に満ちた若い人たちと一緒になる機会に恵まれました。若い力で八戸をもっと元気に、もっと魅力あふれる、もっとおしゃれな、もっと明るい八戸をつくっていきたい。八戸市と若い力が結びつくことにより、さらなる魅力がプラスされて、もっともっと輝くまちになってほしいと思うようになったのが立候補のきっかけとなりました。
 私は、先頭に立って物事を発信できるような人間ではありません。八戸のことについてまだまだ知らないこともたくさんあります。それでも八戸が大好きで、生まれ育ったこのまちのために役に立ちたいと心から思っています。八戸のまちづくりのために、そして若い力を八戸の力にするために一生懸命努めてまいります。まだまだ未熟ではございますが、地域の皆様を初め諸先輩方から御指導、御鞭撻をいただきながら、精いっぱい八戸のために働いてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほども少し触れましたが、私はモデル、タレント活動を通じて、このまちの魅力を改めて知る機会にたくさん恵まれてまいりました。そうした中で、ふるさとへの誇りと郷土愛が芽生え、まちづくりということにとても興味関心を抱くようになりました。この思いは私がかかわってきた若い人たちもまた同じでした。それぞれ大好きな八戸にいて何かしたい、ふるさと八戸のために自分たちにもできることはないかと、そんなふうに思っている若者たちがたくさんいます。
 平成28年度から日本では選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられ、新たな有権者240万人が生まれます。ここ八戸市でも大勢の新たな有権者が生まれます。若い人に市政や八戸市の将来に興味を持ってもらうためにも、若者の力を八戸の力へとつなげていくことが必要だと思います。また、若い世代の方々と八戸とのつながりや、若者のふるさとに対する愛情が深まれば深まるほど、自分たちが住んでいるまちのことが気になり、自然とまちづくりや市政に興味関心を抱くのではないでしょうか。
 首都圏への人口流出が大きな課題となっている地方都市にとって、将来のまちづくりの主人公でもあるその担い手を育てていくことはとても重要です。そのためにも、市が積極的に若者たちと触れ合い、一緒になって汗を流し、真剣に語り合いながら、物事に取り組んでいくことが必要になってくると思います。市にとっては、若い人たちの柔軟な発想やアイデアに接する機会にもなりますし、また若者たちにとっても、遠い存在であった行政とともに歩んだ経験がふるさとへの誇りを醸成し、たとえ一時的に首都圏へ出たとしても、チャンスがあれば、またこのふるさとに必ず戻ってきてくれると思います。
 そこで、ここから質問に入らせていただきます。最初に、若者と中心市街地活性化についてです。
 初めに、(1)といたしまして、若い力を生かしたまちづくりの推進について、市長の思いをお伺いいたします。
 未来の八戸、まちづくりのためにも、若者たち、さらに市民との距離感を縮め、若い力を生かした仕組みづくりについてどう思われていらっしゃるのか、その点についてのお考えをお聞かせいただきたく思います。また、市長御自身として、若者たちへの期待や何か熱い思いなどをお持ちでございましたら、あわせてお聞かせいただければ幸いです。
 次に、(2)はっちの事業における若者の参画状況と今後の展開についてお伺いいたします。
 八戸ポータルミュージアム・はっちは、2008年に八戸市で策定され、国の認定を受けた八戸市中心市街地活性化基本計画で、活性化事業の一環として位置づけられ、文化交流の中心地として、八戸の魅力の発信地とすることを挙げています。まちの中心エリアが活気にあふれると、まち全体が活気と魅力にあふれるとよく言われています。それだけに中心市街地エリアの活性化が、活気ある八戸をつくり出す重要なキーポイントになると考えます。そのためにもいかに若者が中心市街地を好きになり、興味を持ってもらえるかが鍵となります。
 私ごとではございますが、私も参加させていただいたはっちの事業の1つ、まちなか女子目線。委員会では、まちを歩く普通の女の子の目線でまちの魅力を伝えていくメッセンジャーとして、まちなか手書きマップの作成等の活動をさせていただきました。この事業を通して、私も含め参加したメンバーの多くが今まで以上にこのまちを好きになり、親しみを持ち、八戸の魅力を再発見することができました。このようなはっちの事業を通して、若い人たちがまちづくりへの愛情を深めるきっかけにもなると思うのです。
 そこで、はっちの事業における若者の参画状況と今後の事業展開についてお聞かせください。
 続いて、アートのまちづくりについてお伺いいたします。
 まず初めに、アートプロジェクトの実施状況と今後についてです。
 若者たちが主体となり、若い力を取り込んだ仕組みづくりを積極的に展開し、その感性とパワーを活用することで、八戸をもっと元気な魅力あふれるまちにつなげていけるのではないでしょうか。例えば大分市では、おおいたトイレンナーレと銘打って、大分市中心市街地の誰もが使うトイレが、アーティストによってアートに変身するという、トイレを舞台にしたアートフェスティバルを開催しています。会期中は、ワークショップやライブ、演劇公演、パフォーマンスなど、多彩なイベントを開催し、まちがにぎわい、新たな観光客も生まれ、数多くの若者や子どもたちも参加しております。このフェスティバルをきっかけに、若者たちにも魅力あるまちになり、大分の将来に興味関心を持ち、まちづくりに参加したいと思ってもらえるようになったと聞いております。
 大分市を取り上げるまでもなく、八戸市では、市長が御提案されたアートによるまちづくりの指針のもと、伝統文化から新しい文化まで、多種多様な市民活動の活性化と地域活力のためにアートプロジェクトを実施しており、どれも地域資源や市民の皆様を巻き込みながら、アーティストがより身近に感じられるさまざまな活動を行っています。アートによるまちづくりの発展を考えるためにも、また八戸の将来に興味関心を持ち、まちづくりに参加したいと思ってもらえるようになるためにも、将来の活動の担い手となる若者たちを取り込んでいくことがとても重要だと考えます。アートプロジェクトは、若者のまちづくりへの参画を促す可能性を持っていると思います。
 そこで御質問いたします。(1)当市のアートプロジェクトの実施状況と今後の方向性についてお伺いいたします。
 次に、市民活動の支援についてです。
 この八戸には、昨年中国で開かれたキッズストリートダンス国際大会に出場し、見事優勝した、当時八戸市立第二中学校在学の沢上りんかさんを初め、音楽やダンスなどの分野で才能を秘めている若者がたくさんおられます。こうした若者が文化芸術の分野で活動をする場がふえることにより、この八戸がさらに元気で魅力あるまちになると思います。
 また、文化芸術活動は若者だけではなく、子どもから大人、お年寄りの方々まで、世代を超えて多くの市民が文化芸術を知る機会になりますし、八戸に伝わる伝統芸能、そしてふるさと八戸をさらに知る機会にもなると思います。これらの活動が活発になることで、市民一人一人が生き生きと暮らせるまち、魅力あふれるまちになると考えています。
 八戸市では、平成25年度文化芸術創造都市部門において文化庁長官表彰を青森県で初めて受賞しました。当市は、県内においては文化芸術活動が大変活発に繰り広げられているまちだと思っております。
 そこで、(2)の御質問といたしまして、市民の文化芸術活動に対する市の支援策についてお伺いいたします。
 続いて、市民を巻き込んだ観光振興についてお伺いいたします。
 観光振興の取り組みは、市のさまざまな資源の保護や育成、創出を促進させることにもつながる上、このまちに暮らす市民の皆様が誇りと愛着を持てるまちづくりを構築する活力にもなります。さらには、都市間の姉妹交流や友好交流等の取り組みを活発にさせ、多様化させる効果もあります。こうした観光振興では、主役は市民一人一人のおもてなしの心です。将来の振興の担い手となる若者たちの柔軟な感性を取り込んでいくことが重要だと考えます。
 そこで御質問いたします。(1)インターネットを活用した誘客施策についてお伺いいたします。
 今やインターネットはもとより、フェイスブックやツイッターといったSNS――ソーシャル・ネットワーク・サービスが多くの利用者を集め、情報のやりとりの場となっています。こうした新サービスは、インターネット上で気軽にコミュニケーションがとれるということで人気を博しております。このような新しい媒体において、八戸の情報発信チャンネルとして活用することはとても重要だと思います。
 そこで、インターネットを活用したホームページやSNSなどによる情報発信や誘客の取り組みについての実施状況をお聞かせください。
 続きまして、(2)中心市街地等での観光客の受け入れ体制についてお伺いいたします。
 観光客を満足度の高いおもてなしで受け入れることはリピーターの確保にもつながり、観光振興を進める上でとても重要です。また、受け入れ体制の整備を進めるには、行政主体の施策だけではなく、観光客に八戸の魅力を伝えたいという、意欲のある市民の皆様の活動を支援する取り組みが求められていると感じます。
 そこで、八戸市中心街等での観光客の受け入れ体制の整備、特に市民の皆様によるおもてなしに向けた活動を支援するような取り組みなどございましたらお聞かせください。
 最後に、八戸市の林業行政についてお伺いいたします。
 私ごとではございますが、先月、はっちで開催された森のめぐみ展に行ってまいりました。森のめぐみ展では、森林や林業に関するさまざまな展示や催しがあり、チェーンソーやカヌーなど、ふだんはできないようなことも体験できたりと、大変興味深く、親しみながら森を身近に感じられるイベントだったと思います。何より森林や林業に携わる方々の森に対する愛情を感じ、私自身も森について考えたり、森林、林業に思いを寄せることのできる機会に出会えました。
 日本は国土の約7割を森林で占める世界でも有数の森林国です。もともと日本人は古くから森の恵みを受けて生きてきました。森林は土砂災害防止のための国土保全機能や、私たちが安全で安心な生活を維持する上で欠かすことができない重要な役割を果たしています。
 一方で、森林、林業の現実は厳しく、木材価格の下落等により林業活動は長期的に停滞しており、林業従事者の減少や高齢化などが進行し、手入れが行き届かない森林が全国的に増加していると言われております。手入れの行き届いている健全な森林は、新緑や紅葉などの季節に私たちを楽しませてくれるだけではなく、地球温暖化の防止や水源の涵養、生物多様性の保全、山地災害の防止などの多面的な機能を持ち合わせており、森林が発揮する恩恵は広く私たち市民が享受するものです。多様で健全な森林づくりを進めていくことはとても必要であると感じています。
 そこで御質問いたします。(1)当市の森林整備の助成について現状をお伺いいたします。
 続きまして、(2)森林の持つ多面的機能の啓蒙・啓発活動についてお伺いいたします。
 森林には多種多様な機能があり、近年では、保健、レクリエーション、文化的な機能に対する期待が高まるとともに、人々のストレスを和らげる森林の癒し効果も注目を集めるなど、ニーズが高度化、多様化しております。
 そこで、当市が実施している取り組みについてお聞かせください。
 最後に、(3)市民の森不習岳の整備状況についてお伺いいたします。
 市民の憩いの場として開設された市民の森不習岳ですが、人里の近くにある里山としてこれまでも整備が進み、間伐等により手入れの行き届いた森づくりに取り組んでおられます。保健保安林の指定を受けている市民の森ですが、その保健保安林としての機能を発揮するためには、森林の手入れだけではなく、訪れた人々が楽しむことのできる各施設の整備が必要だと思います。
 そこで、市民の森不習岳について、これまでの整備状況と、あわせて今後の計画についてお聞かせください。
 以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。
 〔1番久保百恵君降壇〕(拍手)



【答弁】
◎市長(小林眞 君)久保議員にお答えを申し上げます。

 まず、若い力を生かしたまちづくりの推進についての御質問ですが、若者がまちづくりに参加し、みずからが主役となれる活動の場を得られるようにすることは、次世代の地域の担い手を育成するとともに、まちに活力を与える意味でも大変重要であると認識しております。
 これまで当市では、中心市街地活性化を図っていく上で若者を主要メンバーとしたワークショップの開催や、学生主体のプロジェクトへの支援など、中心市街地での若者の活動の場やきっかけを提供してまいりました。このような取り組みにより、参加者である若者にとって、歴史と伝統が積み重なった当市の中心市街地の魅力を再発見する体験につながり、まちへの愛着を大いに深めてもらえたことはもちろんのこと、若者による中心市街地のにぎわいの創出にもつながったものと認識をしております。若者のあふれる活力は、中心市街地だけにとどまらず、市全体へ波及していくだけのエネルギーを持ち合わせており、若い力をまちづくりにつなげていくことは、当市の大きな力になるものと考えております。
 次に、はっちの事業における若者の参画状況と今後の展開についてお答え申し上げます。
 はっちでは、事業を進めるに当たり、館内ガイドやイベントボランティアを初め、事業の企画運営者を公募するなど、市民の皆様が多様な形で参画できる仕組みを意識的に設けております。その結果、市民の皆様によるまちのにぎわい創出や、まちづくり活動がなされ、各種メディアにおいてはっちの取り組みが紹介されているほか、多くの自治体やまちづくり関係団体からの視察が相次ぐなど、市民力により発展し続ける施設として、市内外から高く評価されております。
 議員御指摘の新たなまちづくりの担い手となる若い世代の方々に中心市街地の活性化に関心を持っていただくために、これまで行った取り組みの一例といたしましては、中心街の魅力を若い女性の目線で取材、発信する、先ほどお話もありましたまちなか女子目線。委員会や、八戸水産高校の女子生徒が中心となり、魚を食べる、八戸の文化を掘り起こすはっち魚食ガールズの活動などを行ってきております。また、現在実施しているまちぐみ事業では、アーティストの山本耕一郎さんのディレクションのもと、学生や社会人などの若い方々にも、中心街の店舗のリノベーションなど、まち歩きが楽しくなる仕掛けづくりに積極的にかかわっていただいております。いずれの事業も、これまでにない切り口での中心街活性化の好事例として、市内外のメディアで大きく報じられているところであります。
 さらに、親子の交流空間であるこどもはっちでは、スタッフや利用者のアイデアを生かしたイベントが定期的に開催されており、多くの若い子育て世代が参画しております。このほか、市民公募企画や貸し館事業では、市内の高校生や大学生が美術作品の展示や音楽活動をみずから行うなど、若い方々が中心街で活動するプラットホームとしての役割も担ってきております。
 このようなことから、これまで培われたノウハウやネットワークなど、はっちの機能を最大限に発揮し、まちづくりの担い手となる若い世代の方々が、中心街でのまちづくり活動に気軽に参加できるきっかけづくりと、主体的な取り組みのサポートを引き続き行ってまいります。
 次に、アートプロジェクトの実施状況と今後についてお答え申し上げます。
 当市では、人口減少、少子高齢化の加速、地方分権の進展など、急激な社会変化に対応するため、市民の誇りを醸成し、一人一人の創造性を生かすことで、市民力を結集して魅力あるまちづくりを進めていくことが必要であると考え、平成22年度からアートのまちづくりを推進しているところであります。アートプロジェクトは、文化芸術の普及はもちろん、にぎわいを創出し、市民やアーティスト、事業者、行政などが地域資源を題材に、共同で作品を制作することで地域の魅力を再発見し、その魅力を発信していくことを目的に実施しています。
 これまでまちなかの横丁を舞台に、ダンスや演劇などのパフォーマンスが繰り広げられる酔っ払いに愛を、南郷地区の自然や伝統芸能などを活用した南郷アートプロジェクトや、地域の経済を支える工場をテーマにした八戸工場大学などのアートプロジェクトを実施しており、多くの若者も参加しております。
 例えば南郷アートプロジェクトでは、南郷地区において、アーティストと地元郷土芸能団体が共同で作品を制作、披露することにより、世代間の交流や伝統芸能の継承が行われるなど、南郷地区の魅力の再発見とともに、地域活性化に結びついているものと認識しております。また、平成25年度から実施している八戸工場大学では、20代の若者を初め60代までの幅広い世代の方が参加しており、北東北最大級の産業集積を誇る工業都市として、各工場が地域の発展に果たす役割を初め、工場に新たな価値を創出するアート性についても学ぶ機会となっております。さらに受講生が自発的に課外活動を行い、工場を題材にした作品をはっち市に出品したり、工場の持つ魅力をフェイスブックで発信するなど、まちづくりに参画するきっかけにもなっております。
 今後も、文化芸術を通して、市民が生き生きと心豊かに暮らせるまち、文化芸術を活用した魅力あふれるまちを目指して、若い世代はもちろんのこと、幅広い世代に興味を持っていただけるようなアートプロジェクトを実施してまいりたいと考えております。
 次に、市民活動の支援についてお答え申し上げます。
 当市では、市民主体の多種多様で特色ある文化芸術活動を多文化と捉え、多文化都市八戸の推進により地域活力の創出を図ってまいりました。
 平成19年度には、市民が独自に行う先駆的、創造的な活動もしくは文化芸術活動を担う人材の育成を図る事業を支援するため、多文化都市八戸推進ワークショップ開催支援事業を創設し、八戸市公民館や八戸市美術館などの使用料を全額免除するとともに、市のホームページにお知らせ記事を掲載するなど、広報の支援も行っております。また、はっちにおいても市民公募企画を定期的に開催し、同様の取り組みを行っております。これらの事業を活用し、多くの市民が日本舞踊、ダンス、ジャズ演奏や絵画展示など、さまざまな文化芸術活動を行ってまいりました。
 さらに、平成20年度には、先駆的、実験的な内容で創造性にあふれた文化芸術活動を支援するため、多文化都市八戸推進事業補助金を創設し、これまで19件の文化芸術関連事業に対して補助金を交付し、これらの事業の入場者数は約9400人となっております。このほか、市外で行われる全国大会や国民文化祭に出場する団体及び個人を支援する文化団体出演補助金、ジュニアオーケストラなどの音楽団体の活動を支援する八戸市演奏会補助金などを設けております。
 このように、当市では、これまでさまざまな支援を行うことで文化芸術の振興を図ってまいりましたが、今後も若者を初め、多くの市民の文化芸術活動が活発に展開されるよう支援してまいります。
 私からは以上でございます。
 〔市長小林眞君降壇〕

 

◎まちづくり文化スポーツ観光部長(風張知子 君)次に、インターネットを活用した誘客施策についてお答え申し上げます。
 当市が平成26年度に実施した八戸観光プロモーション基礎調査によりますと、当市を訪れた観光客の目的地に関する情報源は、家族、友人、知人から聞いてが最も多く、次いでインターネットが多くなっております。特に20代から40代の若い世代においてインターネットの利用率が高いことから、インターネット上の情報や口コミが、若い世代の旅行先の決定に大きな影響を及ぼしていると考えております。また、海外も含めて居場所を選ばず情報を閲覧することができるインターネットは、外国人が旅行先を決定するための有効な情報収集手段でございます。
 当市では、これまで種差海岸を中心とした当市の魅力をPRするブログ、たねブロを初め、たねブロフェイスブックページ、八戸市観光課公式ツイッターなど、ソーシャルメディアを活用したリアルタイムの情報発信に取り組んでまいりました。また現在、平成28年4月1日の公開を目指し、英語版を含めた新たな観光ウエブサイトの作成を進めており、インターネット上における観光情報の充実を図っているところです。インターネットは、若い世代や外国人に対して有効な情報発信手段でありますことから、今後もインターネットを活用した当市への誘客施策として、ソーシャルメディア及び観光ウエブサイトによる情報発信を継続してまいります。
 次に、中心街等での観光客の受け入れ体制についてお答え申し上げます。
 近年、旅行形態は、従来の物見遊山的な観光の形態から、これまでは観光資源として気づかれていなかった地域固有の資源を活用した体験型、交流型の要素を取り入れた観光の形態がふえ、そのニーズは多様化してきております。全国的にもまち歩きや人との交流に対する観光客のニーズが高まっており、当市においても、観光振興を図る上でこれらの観光客のニーズに対応し、八戸観光の満足度を高め、リピーターを確保することが求められております。
 現在中心街においては、八戸ポータルミュージアム・はっちの館内ボランティアガイドが八戸の魅力を伝えることで、観光客の好評を得ております。また、種差海岸においては、受け入れ体制をさらに拡充させるため、ガイド育成に取り組んでいるところでございます。さらに当市では、今年度公益社団法人八戸観光コンベンション協会に、街なか案内人育成事業を委託し、中心市街地や陸奥湊地区の隠れた魅力を掘り起こし、地域固有の生活文化を伝えながら案内するまち歩きの市民ガイドを養成しまして、まち歩きを通じて地域をより深く知りたい、地域での触れ合いを楽しみたいという観光客のニーズに応える体制づくりに取り組んでいるところでございます。
 また、平成28年7月から9月に開催されます青森県・函館デスティネーションキャンペーンに向けた元気な八戸づくり市民提案制度におきまして、おもてなし活動創出をテーマとした提案事業の募集を行い、選考された市民団体とともに、観光客が地域の人との交流を実感できるような体制を構築するべく、実施に向けた準備を進めているところでございます。
 当市の今後の観光振興を推進するためには、観光に携わる事業者だけではなく、行政、市民が一体となり、観光客におもてなしの心で接する環境づくりが重要と考えております。当市といたしましては、引き続き市民によりますおもてなしの機運醸成を支援し、中心街等での受け入れ体制づくりに努めてまいりますが、多くの市民、特に若い方々に参画していただくことが、よりまちのにぎわい創出にもつながるものと期待しているところでございます。
 以上でございます。

 

◎まちづくり文化スポーツ観光部長(風張知子 君)次に、インターネットを活用した誘客施策についてお答え申し上げます。
 当市が平成26年度に実施した八戸観光プロモーション基礎調査によりますと、当市を訪れた観光客の目的地に関する情報源は、家族、友人、知人から聞いてが最も多く、次いでインターネットが多くなっております。特に20代から40代の若い世代においてインターネットの利用率が高いことから、インターネット上の情報や口コミが、若い世代の旅行先の決定に大きな影響を及ぼしていると考えております。また、海外も含めて居場所を選ばず情報を閲覧することができるインターネットは、外国人が旅行先を決定するための有効な情報収集手段でございます。
 当市では、これまで種差海岸を中心とした当市の魅力をPRするブログ、たねブロを初め、たねブロフェイスブックページ、八戸市観光課公式ツイッターなど、ソーシャルメディアを活用したリアルタイムの情報発信に取り組んでまいりました。また現在、平成28年4月1日の公開を目指し、英語版を含めた新たな観光ウエブサイトの作成を進めており、インターネット上における観光情報の充実を図っているところです。インターネットは、若い世代や外国人に対して有効な情報発信手段でありますことから、今後もインターネットを活用した当市への誘客施策として、ソーシャルメディア及び観光ウエブサイトによる情報発信を継続してまいります。
 次に、中心街等での観光客の受け入れ体制についてお答え申し上げます。
 近年、旅行形態は、従来の物見遊山的な観光の形態から、これまでは観光資源として気づかれていなかった地域固有の資源を活用した体験型、交流型の要素を取り入れた観光の形態がふえ、そのニーズは多様化してきております。全国的にもまち歩きや人との交流に対する観光客のニーズが高まっており、当市においても、観光振興を図る上でこれらの観光客のニーズに対応し、八戸観光の満足度を高め、リピーターを確保することが求められております。
 現在中心街においては、八戸ポータルミュージアム・はっちの館内ボランティアガイドが八戸の魅力を伝えることで、観光客の好評を得ております。また、種差海岸においては、受け入れ体制をさらに拡充させるため、ガイド育成に取り組んでいるところでございます。さらに当市では、今年度公益社団法人八戸観光コンベンション協会に、街なか案内人育成事業を委託し、中心市街地や陸奥湊地区の隠れた魅力を掘り起こし、地域固有の生活文化を伝えながら案内するまち歩きの市民ガイドを養成しまして、まち歩きを通じて地域をより深く知りたい、地域での触れ合いを楽しみたいという観光客のニーズに応える体制づくりに取り組んでいるところでございます。
 また、平成28年7月から9月に開催されます青森県・函館デスティネーションキャンペーンに向けた元気な八戸づくり市民提案制度におきまして、おもてなし活動創出をテーマとした提案事業の募集を行い、選考された市民団体とともに、観光客が地域の人との交流を実感できるような体制を構築するべく、実施に向けた準備を進めているところでございます。
 当市の今後の観光振興を推進するためには、観光に携わる事業者だけではなく、行政、市民が一体となり、観光客におもてなしの心で接する環境づくりが重要と考えております。当市といたしましては、引き続き市民によりますおもてなしの機運醸成を支援し、中心街等での受け入れ体制づくりに努めてまいりますが、多くの市民、特に若い方々に参画していただくことが、よりまちのにぎわい創出にもつながるものと期待しているところでございます。
 以上でございます。

 

◎農林水産部長(山本寧 君)私からは4の林業行政についてお答え申し上げます。
 最初に、森林整備の助成についてお答え申し上げます。
 日本は世界有数の森林国と言われ、森林面積は国土面積の3分の2に当たる約2500万ヘクタール、当市におきましては総面積の約3分の1に当たる1万140ヘクタールが森林であり、そのうち約半分の4621ヘクタールが人工林となっております。
 森林資源は人工林を中心に蓄積が毎年増加しており、資源として本格的な利用が可能な段階となっております。しかし、木材価格の長期低迷等により、林業採算性は悪化し、一部を除いて林業経営が成立しない状況下にあることから、間伐等の管理や森林整備が行われずに森林の荒廃が進んでいる状況にあります。このため、森林を適正に管理、育成し、健全な状態に保つ間伐や下刈りなどの森林整備に対し、国による補助制度が設けられております。
 このうち森林環境保全直接支援事業は、事業費の68%を事業主体である森林組合等に補助する内容となっており、さらに当市では、同事業で実施する森林整備に対して、事業費の5%を補助しているところであります。また、平成14年度からは森林整備地域活動支援交付金の活用により、森林施業の集約化に必要な森林情報の収集や、境界確認等の諸活動を行う森林組合等を支援するための補助金を交付し、計画的かつ適切な森林整備の推進を図っております。
 当市における森林整備につきましては、八戸市森林組合及び三八地方森林組合が森林所有者から間伐や下刈りなどの作業を受託して実施しているところであり、昨年度の実績は、八戸市森林組合が約52ヘクタール、三八地方森林組合が約36ヘクタールとなっております。今後も適正な森林整備を推進するとともに、地域の特性に応じた諸施策の推進に努めてまいります。
 次に、森林の持つ多面的機能の啓蒙・啓発活動についてお答え申し上げます。
 森林は、国土の保全、水源の涵養、生物多様性の保全、地球温暖化の防止など、多面的機能を有しております。これらの多面的機能や市民のニーズを理解しつつ、森林資源を適切に整備しながら、循環的に利用していくことは重要であると認識しております。
 このため、当市が実施している多面的機能の啓蒙・啓発活動につきましては、県、市町村、森林組合等で構成する三八・上北流域林業活性化センターが主催となり、はっちで毎年開催されている県産材フェア、森のめぐみ展において、各種展示ブースや体験コーナーを設置しております。そのほか当市では、市民の森不習岳を活用し、森林、自然をテーマとした各種イベントを開催し、多くの市民に御参加いただいております。また、国土緑化推進機構では、緑の募金を通じて、子どもたちを初め広く市民に森林環境教育の機会を提供しており、その活動に協力しております。今後も森林、林業を身近に感じてもらえるよう諸施策の推進に努めてまいります。
 次に、市民の森不習岳の整備状況についてお答え申し上げます。
 市民の森不習岳は、市民の保健休養、レクリエーションの場として、昭和53年に南郷島守地区に開設されました。平成18年度からは、旧南郷村との合併に伴う辺地対策事業債を活用しながら、老朽化した各施設の整備を進めてまいりました。現在までに総合案内施設や展望台の改築、駐車場及び林間歩道の改修、キャンプ場にはピザ釜を備えた炊事棟を整備しており、利用者数も年々増加しております。今年度は、郷土料理づくりや木工クラフトを体験できる体験交流施設を整備中であります。今後は、水辺空間を楽しむことができる湿生園の整備やあずまやの改修、また、市民の森不習岳の山頂と山麓を通る道路をつなぐ園路の整備に向け準備を進めております。これからも利用者の安全確保や利便性の向上を図りながら、より一層市民の憩いの場となるよう整備を進めてまいります。
 以上でございます。

【意見要望】

◆1番(久保百恵 君)市長並びに関係理事者の皆様、詳細にわたって御答弁いただきまして大変ありがとうございます。
 ここからは私の思いを申し述べさせていただきたいと思います。
 まずは、ただいまの御答弁の中で、最後にお答えいただきました林業行政についてお伝えさせていただきます。
 多面的な機能を持っている森林は、ふだんの生活の中で私たちの安全を守り、私たちにたくさんの恵みを与えてくれています。その森林が持っている機能を十分に発揮するためには、木を使い、また育てるといった森づくりの循環がとても必要になってくることだと思っています。その点も踏まえると、地域材の生産や消費を拡大していくということがとても重要なことになってくるかと思います。
 また、森林についてもっと一般の方々に興味関心を持っていただくことは、森林、林業の発展につながることだと思います。そのためには、森を身近に感じることができる環境がとても必要になってくると思うのですが、とても幸いなことに当市には市民の森不習岳というすばらしい里山がございます。今年度中には体験交流施設も完成予定とのことで、より一層子どもたちを初め、市民の皆様に森と親しみ、森への愛情と理解を育んでいただけるような憩いの場として、関係者の皆様には引き続き整備を含めて、利用者の方々の安全の確保や利便性の向上を図っていただきたいと私からもお願いを申し上げます。
 また、不習岳ですが、利用者の数も年々増加しているとのことですが、これはもう本当に関係者の皆様の御功績によるものだととても感じております。市としても、1人でも多くの方に森との触れ合いを楽しんでいただけますように、ますますの周知に取り組んでいただき、市民の皆様と森林、林業等を結ぶかけ橋としてお努めいただけたらと、生意気ながら私からの要望にかえさせていただきます。
 続いて、最初に御質問させていただきました若者と中心市街地活性化についてですが、まずはこれまでも市として若者を巻き込んだ場ときっかけを提供してくださっていることに深くお礼を申し上げます。
 実際に私自身もはっちのプロジェクトなどを初め、まちづくりにかかわらせていただけるさまざまなきっかけをいただきました。まちの魅力を再発見し、またまちへの愛着心が深まった1人でございます。アーティストの山本耕一郎さんを筆頭にされたまちぐみプロジェクトでは、10代からの若い参加者も含めて、現在では200人をも超えているということで、本当にたくさんの方々がまちづくりに興味関心を持っていらっしゃるあかしなのだと改めて感じております。
 先ほど市長からも、若い力を市政につなげることは当市の大きな力になると、若い力への御期待のお言葉もお聞かせいただきまして、若い力をまちづくりにつなげていくために、私もお役に立てること、私にもできることを精いっぱい努めてまいりたいと思います。
 続いて、アートのまちづくりについてですが、アートプロジェクトは、若者のまちづくりへの参画を促す大きな可能性を持っていると思います。当市の地域資源を活用したアートプロジェクトは、多くの若者たちにとっても文化芸術に興味を持つきっかけになると思います。また、文化活動に対する支援により、若者を含めた市民の皆様の文化芸術活動がより活発な展開につながることに私も心からの御期待を申し上げます。
 続いて、市民を巻き込んだ観光振興についてですが、外国人を含めた多くの個人旅行客の方々は、主にインターネットを活用して旅行先の情報などを収集されていらっしゃいます。八戸の魅力をPRする手段の1つとして、インターネットを活用した情報発信は、やはりとても重要なことだと思います。当市におかれましても、インターネットを活用してさまざまな情報発信をされておりますが、今後も観光客へのおもてなしや交流に意欲のある市民、特に情報に敏感で、インターネットにもなじみのある若い世代の方々へ向けて、当市の観光施策の周知を図る上でも、引き続きさまざまな視点からの情報発信に積極的に取り組んでいただきたいと私からもお願いを申し上げまして、要望とさせていただきます。
 続いての中心街等での観光客の受け入れ体制につきましては、市として受け入れ体制の拡充に取り組んでおられるということがわかりました。私からは、受け入れ体制の取り組みとして、おもてなしの1つにトイレに焦点を当てた事例を少し御紹介させていただきたいと思います。
 日本一のおもてなし県を目指す長野県は、観光地のトイレにも厳しい基準を設けるとてもユニークな取り組みを行っています。快適なトイレこそ観光立県信州のおもてなしアップの第一歩として、信州まごころトイレプロジェクトを立案し、居心地のいいトイレで観光客をもてなし、観光の魅力アップへとつなげております。
 八戸を訪れた方々が、このまちにまた来たいと思っていただけるためにも、まずはこのまちに住んでいる私たち市民の一人一人がおもてなしの心を育むことがとても大切になってくると思います。今後も若い力を含めた市民の皆様の力を集結させて、ともに汗を流し、ともに手を取り合いながら、観光客の方々にこの八戸をもっともっと好きになってもらえるように、そんな受け入れ体制の充実を願っております。
 若い世代が生まれ故郷に深い愛情を持ち、このまちでずっと暮らしていきたいと思えるような、住み続けたいまち八戸市という理想が一歩でも実現に近づけられるように、私も率先してお手伝いして働きかけていきたいと心から思っております。ずっと住んでみたいまち、帰ってきたくなるまち、八戸の出身者以外の方々でも住んでみたくなるまち、若者の誰もがそんなふうに思えるようなまちづくりに向けて、私なりにできる八戸の情報発信をしたり、若者と市政とをつなげる橋渡し役になりたいと思っています。
 また、若い世代の方々が意思表示の基本でもある選挙へ行き、投票をすることは政治参加への大きな第一歩だと思います。政治経験や知識さえ何もない私でさえも、市民の皆様から負託を受けて、こうして今、議会の場へと押し上げていただくことができました。多くの方々から御期待をいただき、とてもやる気に満ちあふれていると同時に、大きな責任を感じております。若い力がさらなる八戸の強い力へとつながるような、そんな仕組みづくりに期待を込めて、私もこのまちをもっともっと盛り立てていけるように精いっぱい努めてまいります。
 最後になりますが、市民の皆様を代表いたしまして、このような発言の場をいただき、本当にありがとうございます。市長並びに職員の皆様、諸先輩方、そして市民の皆様に心からの感謝を申し上げます。今後も議員活動に邁進させていただくことをお誓い申し上げまして、平成2712月定例会での私の質問を終わらせていただきます。


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