令和2年3月定例会*予算案会派代表総括意見

◆9番(久保百恵 君)自由民主・市民クラブを代表して意見を申し上げます。
 議案第1号令和2年度八戸市一般会計予算、議案第2号令和2年度八戸市自動車運送事業会計予算、議案第3号令和2年度八戸市立市民病院事業会計予算、議案第4号令和2年度八戸市下水道事業会計予算及び各特別会計予算並びに関連する各議案に賛成いたします。
 令和2年度の国の一般会計予算は前年度比1.2%増の102兆6580億円となり、消費税増収分による社会保障の一層の充実を目指すとともに、めり張りのある経済対策と歳出改革に係る施策の着実な実施により、経済再生と財政健全化に資する予算であり、喫緊の課題である人口減少問題を初めとし、我が国が内外において直面する重要な政策課題への対応を行うことを基本とした予算編成となっております。
 また、東日本大震災から9年が経過した令和2年度も、地方財政においては、人づくり革命の実現や地方創生の推進等の重点課題に取り組みつつ、安定的な財政運営が可能な一般財源を確保し、東日本大震災復興分については、被災地の復興に必要な取り組みを進めるための震災復興特別交付税3742億円が確保されております。
 このような国の動向のもと、当市の令和2年度の当初予算は、一般会計において、通常分では前年度比4.3%減の914億228万7000円、復興分においては35.8%減の65億9771万3000円、合わせて7.4%減の980億円となっており、特別会計では前年度比20.6%減の526億9450万1000円となり、合計12.5%減の1506億9450万1000円が計上されております。
 予算編成の基本方針としては、第6次八戸市総合計画、八戸市まち・ひと・しごと創生総合戦略、そして新たに策定された第7次八戸市行財政改革大綱に基づき、市財政の健全化に配慮しつつ、市民生活の向上と福祉の充実を図り、持続可能な地域づくりを進めるための各種施策や災害に強いまちづくりに向けた関連施策のほか、八戸圏域連携中枢都市圏の圏域内の福祉向上と経済の活性化に資する施策も組み込まれた編成となっております。
 厳しい財政状況と経済環境を踏まえつつも、行政資源の最適化により、質の高い行政サービスの向上を基本とした予算編成を評価いたしますとともに、円滑かつ適正な予算執行に御期待申し上げます。今後におかれましても、健全な財政運営に十分留意され、子育て支援や教育、雇用環境の充実や産業振興、防災力の強化、文化、スポーツ、観光振興、都市基盤整備等の市政を前進させ、市民誰もが住みなれたこの地において生きがいを見出し、社会の一員として生き生きと活躍できる持続可能な共生社会の構築に向けて、最大限御尽力いただきますよう御要望いたします。
 次に、議案第2号令和2年度八戸市自動車運送事業会計予算についてであります。
 バス事業は、人口減少、少子化等を背景に、利用者数の減少から厳しい経営状況に置かれながらも、公共交通機関として都市機能の重要な役割を担い、持続、経営努力されていることを評価いたします。新年度は、新車中型バス10台、中古大型バス4台の更新費用が計上され、安全確保やサービス向上に配慮した予算編成でありますので、今後とも市民のため、安全安心、快適なよりよいサービスを提供されますよう、経営の健全化と公共交通の使命との両立を図っていただくことを御期待申し上げます。
 次に、議案第3号令和2年度八戸市立市民病院事業会計予算についてであります。
 市民病院は県南地域の中核病院として、地域住民の生命と健康保持のため、急性期医療や高度で専門的な医療を提供するとともに、地域医療支援病院として地域完結型の医療体制づくりのため、他の医療機関との連携を図りながら経営努力されていることを高く評価いたします。
 新年度は、施設設備の補修経費や医療機器の更新経費、緩和ケア病棟運営費などが計上され、医療提供体制の充実強化に資する予算編成であります。今後も引き続き、市民のため健全な経営を維持し、さらなる発展と効率的な業務運営をしていただきますよう御期待申し上げます。
 次に、議案第4号令和2年度八戸市下水道事業会計予算についてであります。
 下水道事業は、人口減少等に伴う使用料減収や施設の維持管理、更新費用の増大等、全国的に厳しい見通しが示されている中で、公共水域の保全と市民の衛生的かつ快適な生活環境を確保するため、鋭意努力されておりますことを評価いたします。新年度は、管路、処理場、ポンプ場の建設改良事業等を予定し、下水道事業及び農業集落排水事業に係る経営戦略の取り組みを継続しながら、健全な経営と着実な事業実施の両立を図るための予算編成となっており、このたびの公営企業会計への移行を契機に、経営状況を的確に把握されながら、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上を目指し、今後とも市民のため、将来にわたり安定的な下水道サービスを提供していただきますよう御期待申し上げます。
 次に、会派各議員から予算に対するそれぞれの意見要望がありましたので申し上げます。
 一般会計予算歳出、第2款総務費においては、市民活動サポートセンター費、マイナンバー制度について、第3款民生費においては、障がい者スポーツ用具備品購入について、小児慢性特定疾病対策、老人福祉費、障害者福祉費、生活保護受給者等就労準備支援事業、生活困窮者等相談・学習支援事業について、第4款衛生費においては、産婦健康診査、看護師等修学貸付金について、第6款農林水産業費においては、スマート農業、八戸ワイン産業創出プロジェクトについて、第7款商工費においては、中心市街地にぎわい形成事業、はっち市実行委員会負担金、VISITはちのへについて、第8款土木費においては、道路等包括管理業務委託、空き家対策について、第10款教育費においては、多文化都市八戸推進事業補助金、体育施設管理費、八戸スポーツ振興協議会負担金、障がい者スポーツ、運動部活動の外部指導者、学校図書館支援事業、フラットアリーナオープンに伴うイベント開催、氷都パワーアッププロジェクト事業、YSアリーナの貸しスケート靴、八戸市スポーツ協会、はちとまネットワーク連携事業、新型コロナウイルスによる各種スポーツ大会への対応、オリンピック・パラリンピック聖火リレーの機運醸成、是川縄文の里事業費、スポーツビジネス実証業務等委託料、体育施設管理と八戸市体育館整備費について、歳入においてはフラットアリーナ市借り上げ分の収入見込みについて、都市計画土地区画整理事業特別会計においては八戸駅西土地区画整理事業費について、市民病院事業会計においては新型コロナウイルスへの対応について、下水道事業会計においては下水道整備計画についてであります。以上、担当課におきまして十分に御検討され、善処していただきますよう御要望申し上げます。
 最後に、新年度につきましては、市民が期待している大きな事業の1つとして総合保健センターがオープンいたします。小林市長におかれましては、中核市として4年目を迎える八戸市が八戸都市圏の中心市としてその役割と責任を果たすべく、リーダーシップを発揮され、市民の幸せのため御尽力いただきますことを心より御期待申し上げます。
スポンサーサイト



平成28年9月定例会*決算会派代表意見総括

 ◆1番(久保百恵 君)自由民主・市民クラブを代表し、意見を申し上げます。

 このたび決算特別委員会に付託されました認定第1号平成27年度八戸市一般会計及び各特別会計決算の認定について、認定第2号平成27年度八戸市公営企業会計決算の認定について賛成いたします。
 さて、平成27年度の経済状況ですが、アメリカ、中国の景気失速の影響から世界経済は成長が鈍化し、全体の不透明化により、さまざまな経済的リスクを抱える状況でありました。日本国内においても、その世界経済状況の影響を受け、アメリカの利上げ、金融政策正常化に伴う金融市場の反応、債務問題の深刻化から中国の景気が大幅に鈍化するリスク、イギリスのEU離脱に伴う金融市場の混乱など、世界の金融リスクにより足踏みせざるを得ない状況もある中で、政府は急速な景気回復を図るべくさまざまな施策を打ち出した結果、日本の景気推移としては徐々に向上し、数値を伸ばしてきております。
 景気向上の理由はさまざまではありますが、注目される項目の一つとしての訪日外国人者数は過去最高数値を更新し、この数値は平成27年度以降も向上することが見込まれていることなどからも、日本経済は今後も緩やかな景気回復を維持する見通しであります。
 このような状況の中、当市の平成27年度一般会計における歳入歳出の決算状況によりますと、歳入では前年度比6.5%増となる101821515000円、歳出では前年度比6.3%増となる98389063000円、歳入歳出差し引き残額は3432452000円となり、翌年度への繰り越し財源額122188000円を差し引いた実質収支額は2230264000円の黒字決算となりました。
 また、特別会計決算額につきましては、歳入では前年度比7.4%増となる6825813000円、歳出では前年度比7.2%増となる66697926000円、歳入歳出差し引き残額は157887000円となり、翌年度へ繰り越すべき財源2億70065000円を差し引いた実質収支額は合わせて1237822000円の黒字を計上し、一般会計、特別会計の実質収支額は合わせて3468086000円の黒字であります。
 平成27年度の通常収支分における歳入においては、一般財源総額について前年度を上回る水準を確保することができ、歳出においては、合併特例債を充当しての地域振興基金の創設、平成26年度より引き続き実施した市独自の事業、また、平成27年度からは子育て支援策などの予算を計上し、また、学校教育の充実策、中心市街地の活性化策など、各施策推進に取り組まれ、市勢のさらなる発展を図っておられる市長の市政運営を評価いたします。
 また、経常的経費の削減を図りつつも、市民サービスの向上に努めるなど、市長並びに市職員の皆様の日々の働きに感謝いたします。
 あわせて、今後とも市民のために御尽力いただき、当市のさらなる飛躍、八戸新時代に向けて着実に歩みを進めていかれますよう御期待申し上げます。
 なお、本決算特別委員会におきまして、我が会派各委員からありました意見、要望は次のとおりです。当市における国際交流活動のますますの推進、利用者の満足度を最優先したメールマガジン配信事業のさらなる活性化、当市においての八戸型防災タイムラインの策定、夜間における避難訓練実施への協力支援及びマニュアル作成、急傾斜地の崩壊対策における危険地域の現状把握と整備対策の強化、学校司書のさらなる拡充、教育特別支援アシスタントの時間延長のための予算措置、学習用タブレットの効果的活用とネットワーク環境の整備強化、観光面における当市への体験型修学旅行誘致による魅力発信、並びに、教育、観光、両面からの修学旅行に関する観光教育会議なる相互連携への取り組み、以上につきまして、ぜひとも御検討いただき、今後の施策に反映していただけますようにお願い申し上げ、要望といたします。
 次に、八戸市自動車運送事業会計について意見、要望を述べます。
 平成21年度から市営バス事業における経営健全化、資金不足等の解消に取り組まれてきた結果、本年度の決算において累積欠損金の全額解消を果たされましたこと、また、経営状況の健全度を示す資金不足比率は本年度を含めて3年連続で0.0%を維持し、利用者の利便性向上への見直しや取り組みにおいても引き続き努めてこられましたことに高く評価いたします。
 少子化による通学者数の減少などにより、今後も経営環境は厳しさが続くと思われますが、引き続き持続可能な経営を維持しながら、市民生活を支える公共交通機関として、より一層のサービス向上を図り、お子様からお年寄りまで幅広く市民全体に愛される市営バス運営に御尽力いただけますことを願い、要望といたします。
 次に、八戸市立市民病院事業会計についてであります。
 地域の中核病院として、住民の命と健康のため、幅広い医療を提供しておられる市民病院ですが、平成27年6月には、地域医療への長年の貢献と安定した経営状況が認められ、自治体立優良病院として表彰を受けられたことに敬意を表します。また、平成27年度においては、病院機能の強化、充実に加え、利用者側の利便性向上への取り組みにも努められたほか、職員が働きながら安心して子育てできる職場環境として、院内保育いちょうの樹開園など、病院機能、利用者、医療従事者の各面において配慮した対応をし、より質の高い中核病院としての環境整備に努められたことを高く評価いたします。
 このような取り組みにより医師や医療技術者の人材が維持、確保され、安定した安心できる医療を今後ますます地域住民に提供いただけますよう切に願っております。
 経営環境に関しましては、7期連続の黒字決算を維持する中、公立病院としてのさまざまな課題があり、今後も厳しい状況は続くことが見込まれております。市民病院の役割はますます重要になることが考えられていることからも、より一層の経営効率化を図りながら、引き続き地域医療の質の向上に真摯に努めていかれますことを要望いたしまして、自由民主・市民クラブを代表しての意見とさせていただきます。